ヨクカンサン
自宅デー。ほぼ毎日実家で認知機能の衰えた母と接していると、子育てをしなかった分の帳尻を合わせているのかもしれないと思うことがある。そして、長きにわたり仕事最優先で忙しい日々を過ごしながら余白の時間は精力的に遊んでいられたのは、体力と自由になる資金があるからだと思っていたけれど、大前提として仕事意外の時間は全て自分の時間だったという条件がそろっていたからなのだ。
デイサービスなど介護保険のお世話になれるのはとてもありがたい。少し前に上野千鶴子氏の「在宅孤独死のすすめ」を読んだ。介護サービスを保険という形にしたことで、罪の意識なく大手を振って家族の世話を他人に任せることができるようになった、と書かれていた。その通りだと思う。おそらく介護についてはそのうち、まとめて書く日がくるはずなので、今日は深入りしないでおくが、介護を通して親の人格を初めて一人の人間として見るようになった気がする。教員として様々な個性をもつ子供に接してきたノウハウが介護にも使えるのだが、家族と他人は違うということも痛感するし、自分の嫌なところもたくさん見えてしまう。
母には今できることをなるべく長く続けられる状態で、穏やかに幸せな気持ちで過ごしてほしいと心から思う。
思ってはいるんです。ええ。母が処方された漢方薬の効能を読んでみると「疳の虫」という文字が。これ、私が飲んだ方がいいのかもしれない。夜実家へ。
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