20210909 手紙
1週間ほど前、手書きの手紙とはがきが同時にポストに届きました。1通は遠方にいる学生時代の先輩から。1通は元同僚の後輩から。どちらも手書きで、すてきな切手がはってありました。顔や声が思い浮かび、温かい気持ちになり、再会を約束する言葉にいつになるかわからないけれど会える日が来たら絶対に会いに行こうと思うひとときでした。
ポストに入っているのは、「家を売りませんか」とか「不用品買取ます」とかのチラシ、水道修理のマグネット、定期購読している冊子、サザンのファンクラブ会報、カードの利用明細、その他の広告がメインになって久しいけれど、毎日チェックしないと溜まってしまうから帰宅時にはポストを開けるのが日課でした。ところが、コロナ禍になり、ポストに入るものが郵便やメール便のみになり、ポストはすっきりしていますが、反面友人と会えないのでものを送りあったり、思いがけない贈り物が届いたり、そんなやりとりが少し戻ってきています。
転勤で引越しの多い子ども時代を過ごし、大学から一人暮らしを始めた自分にとって、手紙はいつも身近な存在でした。携帯電話やメールがなかった頃はしょっちゅう手紙を書いていました。社会人になり、忙しくなると手紙を書くことがぐっと減ってまもなくメールやパソコン通信、チャットやSNSが次々と身近になり、その即時性や同時性が面白くて手紙とはどんどん疎遠になりました。
子どもを言葉の使い手という側面で考えたときの、教育的なアプローチを長いこと考えていましたが、育ってほしい将来の姿として、生活のなかでちょっと手紙やはがきを書くような人、というのがありました。今の時代には合っていないと思いますが、自分は少しずつメールより手紙に戻っていくような気がしています。時代の流れにのって、各種SNSも楽しんできたし、今も楽しんで便利に使っています。この人にはこのレターセットを使おうとか、今の季節ならこの切手を使おう、とか考えるのもまた楽しいです。気に入った記念切手が発売されると収集のためではなく使うために買ってストックしていました。今も手元にきれいな切手があります。今の郵便の値段に合わせて切手を組み合わせたり追加したりして使っていますが、手書きで手紙を書くことの豊かさを改めて感じるこの頃です。
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