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2011年11月12日 (土)

受け継がれるもの

町会長さんや、地元の祭をとりしきる方々と話す機会があった。

この地域の祭は、神輿にくくりつけた太鼓をたたき、それに合わせて練り歩くスタイルだ。それに笛がいっしょについて歩く。むかしは、純然と住んでいる区画で所属町会が決まり、その町会ごとに神輿があり、お囃子もやっていた。今は、子ども同士、親同士のつながりで、住んでいる場所にはそれほどこだわらず、お囃子を習ったり、神輿をかついだりする子どもがほとんどだ。
親が地元出身ではなくても、お囃子に興味をもって習いに行き始めることもある。小学生は太鼓をまず習い、中学生になると笛をやりはじめる。高校生が小学生や中学生を教えている。
こうやって、町に伝わるものが受け継がれていくのは素晴らしいなあ、この地域はすごいなあ、と思っていたが、ここに来るまでには、大変な苦労があったようだ。子どもは伝統を守る重要な担い手だということも改めて意識した。

30年くらい前、お囃子を受け継いだりや神輿をかつぐ子どもがどんどんいなくなってきたことに危機感を覚えた、今や長老となっている方々が相当な努力をしたそうである。
まずは、道具を買いそろえ、当時土曜日も登校日だったので、まずは、昼の下校時に学校の玄関に太鼓を設置して、お囃子を披露し、それを聞いて帰ってくれる子どもには、おにぎりとジュースをふるまう、ということをしたそうだ。
その後、学校の運動会でお囃子を披露する場面を作るようになり、お囃子を習っている子どもは、太鼓をたたき、1、2年の小さい子が花神輿をかついで校庭を一周する、ということになって15年だとか。今は、祭前、運動会前、になると、学校でも、各町会合同のお囃子練習会を開き、学校でもお知らせを配布して、新たにお囃子をやってみたい、という子どもを募集している。
お世話をしてくださる大人は、もちろん、みなさん仕事をもった社会人。
こうやって、お金も時間もかけて、10年スパンの長い目をもってやってきたから、脈々と続いているのだということに、改めてすごいなあ、と思った。

今年も運動会で、このお囃子を披露し、地域の方々にお世話になった。わっしょいとは、「和をもって背負う」という意味がある、と教えられたこどもたちは、大人が腹から出す「わっしょい」の声に驚き、主事さんが作ってくれた本格的な重みのある神輿を真剣にかついでいた。

その運動会の神輿の「直会(なおらい)」に参加するのは3度目だったが、今年も興味深い話が聞けた。そして、「大声で挨拶をし、返事が返ってこないとしつこく繰り返しながら、自転車でぶっとばしている先生」として認識されているらしい。ぶっとばしてなんかいませんよ。ママチャリよりは速いという程度です。

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