かげおくり
小学校3年生の国語の教材にあまんきみこさんの「ちいちゃんのかげおくり」という物語があります。
時は、戦争中、4、5歳くらいの女の子が、明日出征するお父さんと家族と、かげおくりという遊びをする場面からはじまります。
かげおくりという遊びを、わたしはこの物語で初めて知りました。
よく晴れた日に影をまばたきせず、動かずじっと10秒見つめた後、空に視線を映すと、今まで見ていた影とそっくりな白い影が空に浮かび上がるのです。
今日の日中は影送りがとてもうまくいく日でした。
お父さんが出征した後、ちいちゃん一家は空襲にあいます。
家族とはぐれ一人で2晩すごしたちいちゃんは、おとうさんの「かげおくりのよくできそうな空だなあ」という声を聞いて、一人でかげおくりをして亡くなってしまいます。
とても悲しいお話で、この物語を範読するといつも涙が出そうになって困ります。
この物語は秋に学習することが多いのですが、今年はつい最近でした。
今日は東京大空襲の日。
親が戦争中に子どもだったから、空襲の日の話は時々聞いたことがあります。
今の子どもはそういう話を聞く機会もないのだと思います。
そういう意味でも、自分が聞き知った戦争の話を伝えなければいけないなあという思いと、新聞などでも3月10日を前にして戦争中やその後の関連記事が目立ったタイムリーな時期とがあいまって、8組にいろいろ話してしまいました。
前に3年生を教えたときには、私自身はどうしてもかげおくりがうまくできなかったのですが、今日はとてもうまくできました。
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